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自作 Linux-PC についてのご紹介記事です。
<お試し>
今回、自宅にストックしていたかなり古いパソコンパーツの再活用を第一義の目的として行いましたが、結構トラブルが多かったように思います。その分、LINUXについて、いろいろ知識を得ることができました。
トラブルの多くは、パーツの仕様・性能に因るところが大、だったと思います。同じ作業(ソフトのインストール)を最近のパーツでもトライしましたが、その場合には、全く問題なくインストール作業を完了することができました。
今回のお試し用はあくまで古いパーツがどこまで再利用できるのか、そして、LINUX Ubuntu とはどういうものか、「お試し」と考えていましたので、その目的は達成できたと思います。(2015年7月)

<実機>
2015年8月、お試し用での知見を活かし、実用機を製作しました。
いよいよこれからが、Ubuntu についての学習のスタートかと思います。

Linux PC(実用1号機)製作

実用機ではありますが、コストミニマムを図るべく、今は使われていない息子のパソコンを再活用して、 Linux PCに復活させることにしました。
Linux-PC

自作PC:パーツ仕様

1.M/B : ASRock D1800B-ITX  (Mini-ITX)
        CPU、LAN、グラフィック、オーディオが全てオンボードです。
        ・CPU: Intel デュアルコアプロセッサー J1800 (2.4GHz)
        ・LAN: Gigabit LAN 10/100/1000 Mb/s
        ・グラフィック: Intel Gen7
        ・オーディオ : 5.1チャンネル HDオーディオ
2.メモリー: ADATA AD3S1600W4G11-R
         DDR3 SO-DMM non-ECC, un-buffered memory, 4GB 
         → 8GB に更新(2020/5)
3.CD/DVDドライブ :  DVD  (既存品再活用)
4.OS : LINUX Ubuntu 14.04 LST → 18 へバージョンアップ(2020/4)
5.電源 : 300W (既存品再活用)
6.ケース : Mini-ITXケース (既存品再活用)
7.ストレージ : 250GB SSD (既存品再活用)
8.ディスプレイ : 19” TFT LCD Monitor(既存品再活用)
9.その他 : キーボド&マウス (既存品再活用) 

製作PC(7台目)

ハードの組み立て作業
今回、マザーボードとしては、必須部品である CPU、LAN、グラフィック、オーディオ が全てオンボードのものを選定したので、組み立ては非常に簡単でした。
チョット心配したのは、メモリーの相性がどうなのか? が気がかりでしたが、電源を入れなければ分からないので、先ずは確実にセッティングです。

1.ミニケースにマザーボードとメモリーを取り付けして製作完了です。
マザーボードはファンレスタイプです。
マザーボードは、ミニタイプながら全てオンボードのため、非常にコンパクトです。
今回再活用したミニケースの場合、ストレージディスクやDVDユニットは、薄型のみ取り付け可能となっており、その取り付け、特にストレージ(SSD)の取付には、指の太い者にとってはチョットやり辛さを感じました。

ソフトのインストール作業

2.Linux Ubuntu OSのインストール
  前回お試し用で使用した、Linux セットアップDVDを再利用しました。
  
  パソコン起動後、即BIOSの設定に入り、ブートの最優先をDVDに設定し、再起動。
  LinuxセットアップDVDを挿入すると自動的にセットアップを行ってくれます。
  ハードスペックを上げたことから、今回は何の問題もなくスムーズにインストールできました。


3.アプリケーションソフトのインストール
   導入時にパッケージとして同時にインストールされるソフト以外に、利用頻度の高い以下のアプリケーションソフトをインストール。
  お試し用でやった通りにインストールは簡単に行う事ができました。
   1)ファイアウォールソフト : Gufw
   2)スキャナーソフト : SANE および XSane
   3)画面コピーソフト : Shutter
   4)メールソフト : Thunderbird
   5)画像処理ソフト : Gimp

4.プリンター・スキャナーの設定
  プリンタードライバーとスキャナードライバーを導入後、各設定をお試し用同様に無事行いました。

5.ウィルス対策ソフトの導入
  
  実用機としてセキュリティー対策が必要となることから、適用可能なソフトとして、 ClamTK を導入。
  Ubuntuソフトウエアセンターの検索窓に 「clametk」 と入力すると、ClamTk の項目が表示されるので、インストールします。
  インストールされるのは、ClamAV(0.98.1)、ClamTk(4.45)ですが、ClamTk には最新版(5.09)があるとのネット情報から、早速最新版を導入しました。
  https://code.google.com/p/ckamtk/ へアクセスすると以下のダウンロード表示が出てきますので、その中から、「Debian or Ubuntu 14/15 DEB」を選択してダウンロードします。
  最新版を提供しているサイト。
  
  Ubuntuソフトウエアセンターからアップデートします。
  ソフトウエアセンターと認証画面。
  リスト右端の変更窓で、V5 を選択してアップデートしました。
  以下のような最新版のインターフェースになりました。
  最新版の画面。
  

5.Synaptic(アプリケーションソフト・ファイルのインストール/アンインストール用ソフト)の導入
  
  Synaptic という便利なソフトが有ることをインターネットで知りました。
  早速インストールです。
 
 1)ソフトウエアセンターの検索窓に、「Synaptic」と入力すると、当該パッケージがリスト表示されました。
  ソフトウエアセンターの画面。
  リストの右端にある「インストール」ボタンをクリックすると、認証を求めてくるので、管理者パスワードを入力します。
  認証画面。
  インストール後、早速アイコンをクリックしたら、こんな感じの表示です。
  Synapticの画面。

6.ファイル共有ソフト(SAMA)のインストール
  
  前回お試し用PCでは、ソフトウエアセンターからインストールしましたが、今回は導入したての Synaptic を使ってインストールします。
  「端末」からのコマンドでの入力をしなくても、簡単にインストール完了です。
  SynapticでSambaを選定したところ。



Linux PC(お試し用)製作

自宅にストックしている古いデスクトップPC(自作)を利用して、 オープンソースOSである Linux を利用したパソコンに復活させることにしました。
Linux については、以前から雑誌などで名前は知っていましたが、導入するのは全く初めてです。
今後、Windouwsに頼らない環境も整備したいと考えた次第です。
Ubuntuのワークスペース画面

自作PC:パーツ仕様

1.M/B : MSI K8MM-V (MS-7142) (既存品再活用)
2.CPU : AMD Sempron Processor 3000+ (既存品再活用)
3.グラフィックボード: ASUS Gillium 0.4 on NV4B (既存品再活用)
4.メモリー: DDR 1GB (既存品再活用)
5.CD/DVDドライブ : LG DVD マルチドライブ (既存品再活用)
6.OS : LINUX Ubuntu 14.04 LST
7.電源 : 500W(既存品再活用)
8.ケース : ミドルタワーケース(既存品再活用)
9.ストレージ : 250GB HDD(既存品再活用)
10.ディスプレイ : 19” TFT LCD Monitor(既存品再活用)
11.その他 : キーボド&マウス (既存品再活用) 

製作PC(6台目)

自宅の古いデスクトップパソコンのマザーボード(マイクロATX)、グラフィックボード他のパーツを再活用して製作。
OSは、オープンソースOSである Linux をダウンロードし、ハード、ソフト共、費用のかからないものとしました。

ハードの組立

1.先ずは、部品の組み立て。
  パソコンケースには、マザーボード、グラフィックボード、DVDドライブが組み込まれた状態で保管されていましたので、取り付けたのは、電源ユニットとHDDのみでした。
  従って、特に接続には問題はありませんでした。
  モニターも古いものを活用しました。

  以前使っていたマザーボード。

  トラブルがあったのは、HDDのピン設定(マスター、スレーブ)を忘れていたこと位でした。

2.配線接続
  電源ケーブル、モニター、キーボード、マウス、そしてLANケーブルを接続。

ソフトのインストール作業

3.今回、OSとして、無償で配布されているオープンソースOSである Linux を使ってみました。
  いろいろネットで調べてみましたが、どうも Ubuntu が初心者には良さそうと考えられましたので、
  現在使用しているWinPCで最新版をダウンロードし、インストールCDを作製しました。

  Linux には沢山の種類が有りますが、大きくは Debian系とRedHat系 の2系統が有るようです。
  また、その中でも各々色々なディストリビューションが有り、どれを選んだら良いか迷います。
  ・Debian系 : Ubuntu、 Linux mint、 ZotinOS、 Debian 
            パッケージ形式 : deb
  ・RedHat系 : Fedora、 Vine Linux、 PCLinuxOS
            パッケージ形式 : rpm
 
  それらの中で比較的、初心者にもハードルが低そうな Ubuntu を選んだ次第です。
  「Ubuntu」の意味は、アフリカの単語「他者への思いやり」「皆があっての私」といった意味を持つ
  とのことで、ソフト開発者の精神に共感するところです。
  現在利用できるバージョンは数種類ありますが、バージョン14.04が、2019年4月までの長期サポートとなっているので、それをダウンロードし、インストール用DVDを作成しました。

  このパッケージには、「LibreOffice」という MicrosoftOfficeと同じような、文書作成ソフトや表計算ソフトも入っているとのことで、今まで溜め込んでいるWinPCで作成したドキュメントやデータもそのまま活用できるようです。
  無料ですべて使えるのは、嬉しい限りです。

4.UbuntuインストルCDを挿入後、先ずは起動
   起動画面

  暫く、順調に進んだかにみえましたが、突然に画面表示が「砂嵐状態」となり、
  先へ進めなくなりました。
  やむなく、リセットして始めからやり直しです。
   砂嵐状態の画面
  また、何度か再度インストール作業を行いましたが、エラーメッセージがでるようになりました。
   エラー表示
  エラーメッセージへの対応をネットで調べてみましたが、どうやらグラフィックボードの設定に問題が有るようでした、BIOSの設定も確認しましたが、特に問題はなさそう。
  一度、グラフィックボードを取り外した後、再度取り付け、再びインストール作業を行いました。
  途中何度か、「砂嵐」がありましたが、ようやくインストール画面に辿り着きました。
   インストール画面
  「お試し」と「フルインストール」を選ぶようになっています。
  迷わずフルインストールです。
   確認画面
  「最低7GBのディスク空き容量を必要とすること」 と 「インターネットに接続されていること」 
  の確認表示が出てきます。 
  インターネットに繋がずにそのまま作業を進めてしまうと、後で接続設定に大変苦労しますので、
  しっかりLANケーブルで接続しておくことをお勧めします。
  また、オプションとして、「アップデートをダウンロード」 と 「サードパーテイーのソフトウエアをインストール」 との項目がありますが、チェックを入れないで進めることもお勧めします。
  インストール途中でエラーが発生したこともありましたので、先ずは基本的な所を確保するだけで十分かと思います。

  次へ進むと、現在地の確認画面にかわります。
   現在地確認画面
  「東京」が自動的に選択されています。
   言語選択画面
  次に、使用言語の確認選択ですが、これも「日本語」が自動的に選択されていますので、確認だけの作業です。
   登録画面
  名前とパスワードの設定画面がでてきます。
  パスワードがあまり短いと、注意メッセージが出て長くするようダメ出しされます。
  下段に、ログイン時のオプション欄がありますが、ログイン時にいちいちパスワードを入れるのは面倒なので、「自動ログイン」を選択しました。
  もちろん安全上は、パスワードを掛けていた方が良いとは思いますが、今回は試行ということで簡便な方を選びました。
  ようやく、ファイルのコピー&インストール作業の開始となります。
   インストール画面
  
  無事、インストールと思いきや、途中でフリーズ状態になってしまいました。
  残念ながらエラー発生のようです。 
   フリーズ画面
   エラー表示
  
  めげずに、再び始めからやり直しです。
  何回目でしょうか? チョット疲れ気味ですが。。。
  それでも、一応最後まで進み、「インストール完了」の表示まで辿り着くことができました。
  作業開始から、約6時間経過していました。
   完了表示画面。

  再起動してようやくインストール完了です。
   デスクトップ画面。
  左側にアプリケーションが表示されています。
  だいぶWindowsの画面構成と異なっていますが、慣れれば問題ないかと思います。

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アプリケーションソフトの導入


対象ソフト

導入時にパッケージとして同時にインストールされるソフト以外に、取り敢えず利用頻度の高い以下のアプリケーションソフトをインストールします。
1.ファイアウォールソフト : Gufw
2.スキャナーソフト : SANE および XSane
3.画面コピーソフト : Shutter
4.メールソフト : Thunderbird
5.画像処理ソフト : Gimp
6.ファイル共有ソフト : Samba

ソフト導入手順

1.ファイアウォールソフト
    

  1) Ubuntuに標準で入っているファイアウォール(ufw)を「端末」で、起動させます。
     $ sudo ufw enable

  2) Gufwのインストール
     「端末」で、コマンドを入力し、Gufw を導入します。
     $ sudo apt-get install gufw
     ランチャーにアイコンが表示されれば導入完了です。

  3) ファイアウォールの設定
     初期設定としては、「Status」がオフになっているのでオンにします。
     Statusをオンにする。

  4) 自宅内LANでの相互利用を行う為、ポートを開放
     ランチャーにファイアウォールのアイコンが追加されているのでそれをクリックして起動します。
     ルール設定を開いて、Application欄の▼をクリックして、「SAMBA」を選択して。「追加」をクリック。
     ルール設定画面。

  5) ルールの窓にSAMBA用にポートが開放されました。
     これで、ファイル共有の準備完了です。
     確認画面。

     <参考>
     全てのプロトコル:TCP、UDPの各々を許可する方法も有るようです。
     ルール設定画面で、LAN内部「192.168.xxx.xxx」からのアクセスは全ポート「1:65535」を許可する。
     ルール設定画面。
     これでLAN内の他のパソコンからアクセスが可能となります。


2.スキャナーソフト
   

   ① SANE(ScannerAccess Now Easy)は、アプリケーションからスキャナにアクセスするための
     API(Application Programming Interface)を提供するソフトウエア。
   ② XSaneは、SANEのフロントエンド・ソフトで、スキャナー操作を行う事ができます。
     
   「端末」でコマンドを使って導入します。
    $ sudo apt-get install sane
    $ sudo apt-get install xsane

   


3.画面コピーソフトソフト
   
   

4.メールソフトソフト
   
   

5.画像処理ソフト
   
   

6.ファイル共有ソフト
   



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ドライバーの導入


対象機種

1.プリンターおよびスキャナードライバーの導入
  ①ブラザー DCP-J4215N     
  ②ブラザー DCP-J952N-ECO 

A.プリンタードライバーの導入手順

1.Linux 用のドライバーをメーカーのサイトからダウンロードするところから始まります。
  メーカーのダウンロードサイトで、対象機種を選ぶと、使用するOSの種類と、バージョンを選ぶ画面が表示されますので、OSはLinux、バージョンは、Ubantu なので deb を選択します。
  メーカーサイト画面
  決定ボタンをクリックすると、ドライバー一覧が表示されるので、「Linux簡易インストーラー」を選択します。
  ドライバー一覧
  使用許諾への同意を求められますので、同意してダウンロードします。
  使用許諾確認画面
  インストール手順が表示されるので、指示に従いインストールを行います。
  
  デスクトップ画面から、「Terminal」(端末)を呼び出し、コマンド入力でインストールを行います。
  WindouwsのDOSコマンドプロンプト画面と同じですが、Linuxコマンドが良く分かりません!
  先ずは、ネットでコマンドの勉強をしながらの作業です。
   ・コマンドを実施するには、管理者権限で行う必要があります。
    管理者権限に入るコマンドとして 「sudo」 と入力します。
  管理者権限画面。
   ・インストール用のドライバパッケージファイルを実施する命令として、「bash」 コマンドを使う。
    入力の文字が一文字違っただけでも、当然ながら、エラーが返ってきます。
    落ち着いて、文字入力を行います。
  ミス入力でエラー。再入力。
  入力時、型番の一文字を入れずに入力したら、当然ですが、エラーになってしまいましたが、改めて入力して無事次へ進めました。

   ・パッケジが見つかれば、インストールの可否が問われますので、ここで、「Y」 を入力。
    利用許諾の画面が次々に表示されるので、勿論、許諾です。
  
  
   ・Device URIを指定するかとの問いには、「N」 とします。
   ・その後、テスト印刷の実行が問われますので、「Y」 としてプリントできるか確認します。
  
   ・メーカー(ブラザー)の使用許諾への同意が問われるので、「Y」 として完了です。
  

以上でプリンタードライバーのインストールが完了です。


B.スキャナードライバーの導入手順

1.Linux 用のドライバーをメーカーのサイトからダウンロードするところから始まります。
  メーカーのダウンロードサイト(多機能器のため、プリンターと同じ)で、対象機種を選ぶと、使用するOSの種類と、バージョンを選ぶ画面が表示されますので、OSはLinux、バージョンは、Ubantu なので deb を選択します。
  ファイルリスト画面。
2.スキャナードライバー(64bit)を選択して、ダウンロード。
  インストール手順が表示されます。
   インストール手順ガイドの画面、
3.デスクトップにてファイアウォールの設定を変更します。
  ファイアウォールの初期設定では、全てブロックされているので、スキャナーで使用する次のポートをオープンにします。
  ・受信(インバウンド接続)  ポート番号: 54925   プロトコル: UDP
  ・送信(アウトバウンド接続) ポート番号: 54921   プロトコル: UDP

  ファイアウォールの設定画面。

4.デスクトップ画面から、「Terminal」(端末)を呼び出し、コマンド入力でダウンロードしたドライバーをインストールします。
   dpkg -i brscan4-0.4.3-1 amd64,deb

  
  ここでも、「i」を「1」とミス入力して、エラーになってしまいましたが、再入力で、無事インストールできました。

5.その後、「Terminal」(端末)でネットワーク接続設定を行います。
   $ sudo brsaneconfig4 -a name=DCPJ4215 model=DCP-J4215N ip=192.168.XXX.XXX 
                                          (XXXの部分は個別のアドレス番号)
   brsaneconfigには、機種によって数種類が有るようです。今回の対象機種では、「4」でした。
   ip はスキャナー(プリンター)のIPアドレスですので、事前に確認しておきます。
     ・現在使用しているスキャナーであれば、Windowsのネットワーク表示画面で、
      プロパティで確認できます。   

6.「XSane」 で動作確認
  「XSane」を起動すると設定画面、プレビュー画面が表示されますので、早速確認。
  従来、Windowsソフトで使用していた機能とあまり変わりなさそうですので、十分使えると思います。
  


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